AIには解けなかった

先日の1枚謎に、「試しにAIに解かせてみたけれど解決には至らなかった、人間ならではの発想ですね」というコメントをいただきました。

まずは答え合わせから

今回の謎は、いちごのタルトを真ん中で半分に切ったところから始まっています。テーマになっているのは「タルト」という3文字です。

答えは、左半分のタルトを使っています。「タ」と、「ル」を切ったときの左側「ノ」、そこに「シミ」を加えると——タノシミ。「タルトを前にしたこの感情はなんでしょう?」という問いの答えは、楽しみ、でした。おいしそうなタルトを目の前にしたときの、あのわくわくする気持ちですね。

私もAIに解かせてみました

コメントをきっかけに、私もGeminiに同じ謎を投げてみました。すると、なかなか苦戦していたようで、無理やり解説をひねり出した末に「答えはかなしみです」と自信ありげに伝えてきました。タルトを前にして、かなしみ。それはそれで、何があったのか聞いてみたくなる答えではあります。

おそらくですが、いまのAIにとっては、画像になっている文字をカタカナとして読み取って、さらにその一部分だけを切り出す、という作業がまだ難しいのだと思います。「ル」を縦に半分にして右側だけを見る、左側だけを見る、というような見方は、人間なら絵として直感的にできてしまうのに、AIにはひと工夫もふた工夫もいるのかもしれません。文字を「意味」ではなく「形」として遊ぶ謎は、今のところ人間のほうが得意な分野だと感じました。

ちょうどいい難しさが、うれしい

私の作る謎は「誰でも解ける味付け程度の謎」がコンセプトです。難しさで唸らせるよりも、ちょっと頭をひねって「あ、そういうことか」と笑ってもらえることを大事にしています。

だからこそ、AIには解けないけれど、人にとっては解けなくはない、という今回の絶妙な位置に着地できていたのは、作り手としてうれしい発見でした。難しすぎず、でも形のおもしろさで少しだけ立ち止まってもらえる。そのバランスが取れていた証拠のような気がします。

とはいえ、味付け程度の謎なら、そう遠くないうちにAIもひょいと解けるようになるはずです。それはそれで楽しみで、AIに「降参」と言わせる謎を作ろうとは思っていません。これからも、頭の中でちょっとだけ一捻りして、楽しく答えにたどり着けるような謎を作っていきたいです。

「人間ならではの発想」というコメントは本当に嬉しいですね。